はかりの価格差について

問い:同じ精度でも秤によって価格差があるのはナゼですか?

答え:秤の精度の出し方に差があるのです。


秤の良し悪しはカタログだけではわからないところがあります。
秤を選ぶ時の4つのチェックポイントは前述しました。
 1.ひょう量   :量りたい最高の量。
 2.目  量   :目盛 実際より1ケタ細かいものを選ぶ。
 3.載せ台の大きさ:計量物より大きいことが望ましい。
 4.計量物の特徴 :デジタル表示、防水型、出力あり、記録プリンタ....
これに基づいて秤を比べてみると、同じような性能なのに価格差があります。
精度(目量/ひょう量)を見ても変わりません。
これはどうしてでしょうか?

答えは精度の安定性です。

デジタル秤は基本的に、ロードセルという重さのセンサーで計量しています。このロードセルの性能の
差(分解能)で価格差がでます。
例えば1/3000の精度を出す秤(ひょう量3kgで目量1g)を作る場合、
高級なロードセルを使用すると、そのロードセルは本来の精度が1/12000位あったりします。
なので3千分の1の精度はラクに出せます、というか精度を保ち続けることは容易です。
これが本来の秤の考え方(製品のあり方)でした。

ところが価格を下げるため安いロードセルを使うと、本来の精度が1/3000ギリギリだったりします。
自分の限界ギリギリで出す精度では、いい時と悪い時があるのは仕方ありません。

価格破壊の波は、はかりの世界にも及んでいます。
価格にバリエーションがあることは、選択の幅を広げ、秤をあまり使用しない人には朗報だと思います。
ただし、高精度・低価格をうたう商品には上記のような場合もあることをご了承ください。
何事にも安かろう悪かろうはあるようです。